京都の観光地を支えている?「京都銀行」が行う地方創生とは

Kimono
(写真=Beboopai/Shutterstock.com)

「地方創生」とひと言でいっても、その主体や内容は各地方によってさまざまである。今回は、観光都市である京都の金融機関「京都銀行」による、地域活性化活動の取り組みを紹介する。

多面的な要素を持つ京都の地方創生

政府に地域再生本部が設置された2003年以降、全国の自治体では規制緩和、権限移譲、各種政策の見直しや連携の促進などの活動が盛んに行われている。

歴史ある寺社仏閣など観光名所の多い観光都市・京都は、伝統工芸品などの製造、販売を生業とする中小事業者が多く、また一方で世界有数の先端産業の集積地でもある。こうした多面的な要素を持つ京都の暮らしの魅力をさらに高めるため、府と市町村は連携して、「地域力再生活動」を積極的に展開しているのだ。

こうした行政の取り組みと連携して、地域を代表する金融機関である京都銀行は、独自に「地方創生プロジェクト」を組織し、地域活性化活動に取り組んでいる。

京都銀行のさまざまな試み

金融機関としての京都銀行の地域活性化活動の対象は、個人から事業者向け支援まで、さまざまなライフステージに合わせたサポートが整備されている。

個人向けには、子育て・教育、学生生活、就職、結婚、マイホーム、セカンドライフなど、人が成長する各ステージにあわせた金融サービスを整えている。例えば「京銀子育て応援ローン」は、学費や医療費など、子育てに関する費用全般に利用できる低金利の金融サービスである。このサービスは、子育て世帯の経済的負担を軽減するために府が進めている「京の子育て応援総合融資事業」の対象でもある。

また「京銀私募債『未来にエール』〜次世代を担うこどもたちへ〜」にも注目したい。この私募債は、手数料の一部を図書や備品などの購入にあて、指定学校に寄贈するという支援制度である。企業と京都銀行は子どもたちの成長を支援し、ひいては地域を担う人材の育成、将来にわたる活力ある地域社会の実現を目的としている。

事業者向けとしては、創業・新規事業、成長、経営改善・事業再生、事業継承など、それぞれのステージにおいてサポートをしている。例えば、取引先の紹介や、地域の特産品と全国のバイヤーを結ぶ個別商談会、特産品と地銀のネットワークを合体させた全国規模のフードセレクションの開催などだ。また、企業の成長や販路開拓を支援するイベントや各種セミナーは、随時企画・開催されている。

特産品関連事業者とインターネットユーザーが共に商品を作り上げていく「うまいもんプロデューサー」や、地元の食材や商品をぐるなびの加盟飲食店に仲介・情報提供する「ぐるなびPROメンバー」サービスなど、インターネットを活用したビジネスマッチングサービスも積極的に展開している。

京銀の街づくり、森づくり活動を推進中

京都の歴史的な遺産を未来につなぐための活動も、京都銀行ならではといえるだろう。京町家の保全・再生のための融資制度「京銀住宅ローン京町家プラン」はその代表例だ。

さらに、京都ならではの四季折々の魅力を伝える活動も、意欲的に取り組んでいる。なかでも特徴的なのが、京都や滋賀の観光情報や芸術振興のための取り組みである「京都あがるさがる」だ。地域のお祭り情報を発信したり、ポスターキャンペーンを展開したりしているが、その一環として京都の美しい森林を次世代に引継ぐ「森づくり活動」にも熱心だ。

森林を護るための間伐や下草刈り、広葉樹整備、植樹、野鳥の巣箱かけや観察会などの森林保全活動を進めており、関連イベントは毎回学生や近隣住民、地域の子ども達も集め盛況を博している。京都銀行は「京都モデルフォレスト協会」や「日本の森を守る地方銀行有志の会」のメンバーでもあり、その活動はいま全国の地銀も巻き込んで日本中に拡大しようとしているところだ。

地方創生を支える地方銀行の役割とは

京都銀行では産業振興にとどまらない、暮らし支援から環境保全まで、幅広い活動を進めている。地方創生や地域活性化においてなによりも大切なのは、その地域に住む人々の、自主的かつ創意工夫にあふれた独自の取り組みにあるだろう。

その意味でも、古都、豊かな自然、伝統から先端まで広がる多様な産業という特色がある京都の活性化は、その地を知り尽くした金融機関である京都銀行が担う期待、果たすべき役割がことのほか大きいといえるだろう。

現在進行中の京都銀行によるさまざまなチャレンジは、地方創生を目指す全国の金融機関にとっても参考となる点は多いのではないだろうか。

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